ダーリン・イン・ザ・フランキス 7話から考察したい件
というわけで、今回はダーリン・イン・ザ・フランキス7話より、僕が妄想全開で考察を語る記事である。
6話で完全にヒロとゼロツーが結ばれ覚醒し比翼の鳥となった流れからの7話。
アツすぎた前話のクールダウンで、キャッキャウフフな水着サービスと激萌えのイチゴちゃんを提供しただけのように思える7話。
でも、その陰で世界の謎にこれまで以上に迫ったように感じ今回の記事を書くに至る。
最初に言ったようにこれは妄想全開だから、内容が合っているかもしれないし、外れているかもしれない。なので、気楽に読んでもらえたら良いなと思う。
本作品がオリジナルアニメである以上、答え合わせは視聴するまでのお楽しみである。
そして、これからは7話までの内容を踏まえたネタバレ全開である。ネタバレを見ても構わない人だけがスクロールして欲しい。もし視聴していない人がいたら・・・今すぐ視聴しよう。
では、オタク語りの始まり、始まり~。
もう単刀直入に結論を述べたい。
それは―――
「ヒロ達はクローンの実験体ではないか」
ということ。
より踏み込むと、「ヒロ達はエイプ(作中で時折出てくる猿のようなお面をした人達を代表とした機関)の指示で作られた叫竜に対抗するための兵器である人造人間の実験体ではないか」ということである。
これまで他の人のクローン説の考察を見ていたけど、今回の7話でかなり世界観の核心に迫っていて確信した次第である。
理由としては、①徹底的に管理された環境 ②彼ら彼女らの無知に分けて語りたい。
①徹底的に管理された環境
まずはいきなり彼らが人間ではないことを示すよりも、彼ら13部隊の置かれている環境が異常であることを指摘したい。
はっきり言えば、彼らはパパ達によって管理され過ぎている。
例えば5話でヒロがゼロツーに男子寮を案内するシーン。ここで彼は衣食住の全てを管理されていることを述べたし、彼らは戦闘中に様々な体内データを分析されていた。
記憶が新しい今回の7話ではイクノがいつの間にかBBQが用意されていたことを指摘するシーンがあった。食の徹底的な管理が分かる瞬間である。
そして、7話でもう一つ印象的なのは廃墟の探索シーンでイクノが廃墟について「これをモデルに私たちの環境が作られたみたい」と述べたこと。彼らの環境がとんでもなく人工的であることをほのめかしている。
彼らは人工的な環境で衣食住が管理され体内データを分析される・・・まるで実験体のモルモットのようである。
では、こうした徹底的に管理された環境の中で彼らはどういう風な教育を施されているのか?
これを次に述べたい。
②彼ら彼女らの無知
まず言いたいのは徹底的に管理されて育てられたヒロ達の第13部隊があまりにも無知であり、彼らの知識が意図的に制限されていることである。
具体的に掘り下げていきたい。
では、彼ら彼女らは何を知らなかったのか?
1番印象的なのはキスを知らなかったことである。7話で男子組が騒いでいたのが記憶に新しいし、1話でヒロがゼロツーからキスという単語を初めて聞いた時からこの無知は始まっていた。
これだけではない。ここで5話ラストでのイチゴとゴローの苦悶を思い出して欲しい。
彼らは自らがどういう感情なのか表現する言葉を知らなかった。
そして、これと似たことは7話でも起きていた。それはヒロ達が廃墟に向かおうと森を歩くシーン。
ここでゴローはヒロに問いかける。
「パートナー以上の何かってあるのかな?」と。
彼は、ヒロとゼロツーがキスをしたり、ゼロツーが『好き』と言ったりすることが何なのかを聞くのである。
彼らは恋愛感情などといったものをまるで知らないのである。
何だか、きな臭くなってくる。
そして、今回の7話で印象的だったのは廃墟をみんなで探索した時にココロが『はじめての出産~産まれてくる赤ちゃんのために~』と書かれた母子手帳を拾ったシーン。
彼女は「赤ちゃん・・・?」という反応をし、何が書かれているのかはっきりと認識できない素振りを見せる。
このシーンはかなり異質な雰囲気で、視聴者の注意を引くように棚がココロに倒れるという演出がなされていた。こういう細かい演出こそ本作品の面白さの源泉である。
話は少しズレたが、ここで言いたいのは、彼女らは人間なら知っているはずの赤ちゃんの状態の知識がないということである。
以上をまとめて言いたいのは、第13部隊は閉鎖的な環境下で育てられ、感情についてや赤ちゃんの状態など人間であれば教えられるべきことを教育されずに生きてきたということである。
これだけでは彼らが人造人間である証明には及ばないが、真実は今後のお楽しみである・・・
そしてここからが僕の妄想全開の考察である。
まず、最初に述べたように、第13部隊とは、パートナーとのメンタルの相性が大切なフランクスに乗れる人造人間をたくさん作るための実験体なのだと思う。人造人間であれば、人々は自分達の手を汚さずに危険な戦いをやらせることができるのである。
これが狙いであり、そしてメンタルの相性を最大限に高めるために人造人間に感情を植え付けようとし、彼らには自らが人間ではないことを教えずに育て上げたのではないかと僕は考える。
そして、この人造人間説を唱える上で2つ気になることがある。
①ゾロメが言う「オトナになりたい」のオトナ。
ゾロメは何度もオトナになりたい願望を語っていて印象的だが、5話でゾロメが他の26部隊のリーダーに「そっちの部隊でオトナになれたコドモっているんですか?」と聞くシーンがある。
この時の相手の反応が変なのである。
リーダーは要領を得ない反応をし、隣にいた人から何やら耳打ちされ「あ~そういうことか。少なくともウチにはいないよ」と返す。
その後もゾロメの「噂とかでも聞いたことは?」に対し、「すまない」と返す。
どうもゾロメのこだわっている『オトナ』という概念が異質なのである。
僕が思うに、オトナとは人間であり、コドモとは人造人間のことではないだろうか。そして、ゾロメ達にはその真実を教えずにただ「オトナ」と「コドモ」という言葉を教えているのだと思う。
だとすると、彼がオトナになれる時が来るときはあるのだろうか・・・
酷く残酷な話である・・・・・・。
②パパ達の存在と・・・
気になるのは、第13部隊にはママの存在がいないことである。
これは、第13部隊の面々はママがいなくても生まれる人造人間だからではないだろうか?
彼らは人間の生まれ方を教えられず、だからこそ、7話でココロは母子手帳を見てもピンとこなかったのである。
さらに邪推をすれば、パパとコドモという関係は、人造人間であるコドモ達がエイプを含めた管理側に歯向かわないようにする暗示がかけられているのではないのだろうか。親子という概念により彼らを縛り付ける狙いがあるように思われる。
特にゾロメのパパへの崇拝ぶりは過剰ともいえるし、7話のBBQ後にも印象的な会話があった。
会話の発端は廃墟が何だったのかとゾロメが疑問を呈し、最終的にゼロツーが「かつて人間が地上で生活し、そして捨てた。世界中にはいっぱいあるよ、こんなところ」と答えたことであった。
ここから、ヒロはBBQ後にキャンプファイヤーを囲みながら「何で人間は綺麗な地上を捨てたのか」を問いかけ、その後、人間が住めなくなった推測が出た後にヒロは「もし人間がマグマ燃料を掘り起こさなかったら、叫竜達も現れなかったのかな」とまた問いかけをする。
そして、この後のミツルの返答である。
「パパ達を疑うんですか?人間を叫竜から守るため、今のプランテーションに移り住むことを選んだ。素晴らしいことじゃないですか」
パパ崇拝が滲み出た発言である。
また、この一連の会話は作中のセリフのままなのだが、ミツルのパパ崇拝が滲み出た以外に何となく違和感を覚える。
というのは、どこかヒロ達は『人間』という言葉を第三者的に使っており、自分たちの存在と、人間という存在を切り離して会話しているように思える。
もしヒロ達自身が自らを人間として認識しているならば、わざわざ「何で人間は綺麗な地上を捨てたのか」ではなく「何で僕たちの先祖は~」といった表現をするはずである。
ミツルの「パパ達を疑うんですか?人間を叫竜から守るため今のプランテーションに移り住むことを選んだ」も、「パパ達を疑うんですか?みんな(あるいは僕たちの仲間)を叫竜から~」などと言っていいはずである。
つまり、もし彼らが真に人間であり自らを人間として認識しているならば自分達を人間という枠組みの中で話すのが自然なのに、彼らはそうは話さなかった。
僕が思うに、彼らは『人間』という言葉を自らの存在と結びつけて上手く認識できていないのだと思う。
なぜなら、パパ達によって真実を伏せられ、ある種の洗脳に近い教育を受けてきたから・・・。
この会話に対する解釈はこじつけに近いが、彼らが人造人間であるならば全て納得がいく。
最後に、そろそろこの記事を締める上で1つ疑問を考えたい。
それは「誰が人造人間であり、誰がそうじゃないのか」。
まず13部隊と26部隊は共に人造人間であり、そして、13部隊が特別なのではないかと思う。26部隊は恐らく自らが人造人間であることを自覚しているのに対して、13部隊は自覚していない。だからこそ、さきほど書いたゾロメの「そっちの部隊でオトナになれたコドモっているんですか?」に対して26部隊のリーダーは返答に窮したのだろう。
26部隊がいつ人造人間の自覚を覚えたのかは定かではないが、13都市のコドモはみんな人造人間の自覚を与えられずに育てられ、その中で特に相性の良い子を選別されて結成されたのが第13部隊である。
そして、問題はゼロツーの存在である。僕は、彼女はやはり人間であるのだと思う。だからヒロ達とは違い、エイプ直属の特殊親衛隊という特別扱いをされている。ただ、これまた僕の妄想だが、彼女は人間の子供に叫竜の血を混ぜるような実験で生まれたのではないだろうか。その末に周りからバケモノ扱いされるような力を手に入れ、自分の存在意義を叫竜を倒すことにしか見いだせなくなった・・・そこへ、彼女をバケモノ扱いしないヒロが登場し、恋する女の子になる・・・・・・。
この詳細は不明だが、最後にゼロツーが第13部隊の面々に対し気になる呼び方をするのを取り上げたい。
彼女はよく13部隊に対して『君たち』と呼ぶのである。
まず1話のヒロとの出会いのシーンでは「キスしよっか」にヒロが茫然とすると「そっか。君たちは知らないんだっけ」と言った。
そして、最も印象的なのは5話でのイチゴとの言い合いである。
ここではイチゴが、ゼロツーがヒロの命を利用としていることに対して「人でなし!アンタはやっぱり人間じゃない!!」と叫ぶのだが、ゼロツーはこう返した。
「人間だって・・・じゃあさ、聞くけど・・・君たちの言う人間って何さ」
この『君たち』呼びの不自然な点は、どちらも相対しているのは1人なの必ず複数系な点である。純然たる人間であるゼロツーにしてみれば、13部隊の面々はみんな自分とは異なる人造人間として一括りで認識しているからなのではないだろうか。ヒロだけはダーリンとして特別であるが、現に他の面々とは大きな距離を取っているように思う。それは6話の大勝利後もそうだし、7話でのBBQ後も独りで海を泳いだことにも表れた。
ゼロツーの13部隊に対する価値観が今後どう変わっていくのか、気になるところである。
さて、今回はここら辺で終わりにしたいと思う。
いつも以上に長い記事になってしまったが、もし最後まで読んでもらえたのならば嬉しいことこの上ない。
いろいろと述べたが、声を大にして言いたいことはただの1つである。
それはーーー
「ダーリン・イン・ザ・フランキスは最ッッッ高に面白い!!!」
というわけで、今回の記事はここまで!
では、また今度!!