ノエラ日記

アニメやラノベについて語り尽くしたい

弱キャラ友崎くん 5巻が最高すぎた件について

 

Twitterでは書けないことを語りたいな~ということで始めてみた。

Twitterの140字で書ききれないラノベ感想やアニメ感想をやろうと思っているけど、気ままにいろんなことを書いていこうと思う。

 まあ、はっきり言うと弱キャラ友崎くんの5巻が最高すぎてそれを思う存分に語りたいがために始めた。

最初に言うと、自分が読んだ数多のラノベの中で史上最高傑作。

Twitterの長文ツイートでさえ収まらないものになるし感想は読んだ人向けになるけど、読んでもらえたらめっちゃ嬉しい。

 

 では、オタク語りの始まり~、始まり~。

 

 ということで、これから弱キャラ友崎くん 5巻について語るけど、ざっと4巻の内容をおさらいしたい。

4巻はまず日南からのリア充化課題『クラスの女王・紺野に球技大会でやる気を出させろ』をこなすのがメインで、そのサイドで純情乙女・優鈴×ボス猿・中村の恋愛応援をしていた。それで、なんやかんやありつつ友崎がいろんな人の助けを借りて解決・・・と思いきや、ボス猿に恋していた女王は負け犬と化し、その腹いせに大正義たまちゃんに嫌がらせを始める。たまちゃんはクラス内で孤立して、助けて友崎くん・・・

 

まあ、4巻はこんな感じで、5巻はいかにたまちゃんを救うかというお話。

 

まず、5巻の感想に入る前に、本シリーズが4巻で少し“趣”が変わったのを語りたい。

というのも、3巻までは「非リアオタク・友崎がいかにしてリア充になるか」というある種の成長譚だったのが、4巻のクライマックスでクラス内のドロドロストーリーに変わってしまったのである。たぶんだけど、友崎のコミュ力スキルがある程度まで上がってしまい、それまでの成長ストーリーには限界が出てきて話が変わったんだと思う。

 

そして、5巻は・・・ラノベに進化した。

 

語りたいことは山ほどあるけど、語りたいポイントは大きく3つ。

 

たまちゃんの成長

今巻のメインストーリー。

まずたまちゃんが成長を目指したのはクラスでの孤立によりみみみを悲しませたくないっていう、世にも崇高な願いによるものだった。たまちゃんのみみみへの想いはかなり重要になるので念を押したい。

 そして、孤立回避のためには「いかにみんなに親しまれるか」がポイントとなっていく。

 

話が進むと分かるけど、たまちゃんはポテンシャルが高く、表情や喋り方といったコミュ力スキルでは友崎をも上回る(ここでの友崎との比較ネタはギャグっぽくて良かった)。ただ、スキルはあっても、どうも活路が見出せない・・・特に、たまちゃんは自分の思ったことをそのまま言うタイプだが、同じタイプのアホの竹井は親しまれ、たまちゃんは親しまれない。

 

キャラの確立が課題になる中で明らかになったのが―

他人への興味の欠如』。

 

この後は、大天使・菊池さんを巻き込んだり、背が小っちゃいキャラを活かしたお笑いスキルと、他人への興味というメンタルの双方で解決に向かっていく。

 

振り返ると、この流れは単純だけど、中身は友崎のこれまでの成長を最大限に活かしきっていて最高だった。いろんな人を巻き込めたのは友崎が努力して築き上げた人脈のおかげだし、たまちゃんを説得した「他人に興味を持つ楽しさ」もこれまでの友崎の実体験だけあって納得しかない。読者である僕らこそが1番間近で友崎を見てきただけあって、この展開はアツい。そして、何よりも「みみみがいろんな人へ興味を持っているし、自分も頑張らなきゃ」が尊すぎる。たまちゃんには一生幸せになって欲しい。

 

こうして、活路を見出し一件落着・・・といかないのが、今回のスゴイところ。

上げたところでさらなるどん底に叩き落としたのは圧巻。

他人への親しまれ方は解決するも、男と一緒にいたのが原因で紺野の嫌がらせは一線を画してしまう。

みみみ達との思い出のストラップの破壊。

みみみとの絆が何よりも大事なたまちゃんにとっては悪魔の所業である。そもそも、たまちゃんがこれまで頑張ってきたのはみみみのためだったのに、その頑張りのせいでみみみを悲しませてしまう。この絶望は、僕みたいな女心とは無縁のオタクでも痛いほど分かる・・・。

 

そして、その後の魔王日南によって紺野が制裁された後の救済劇。

たまちゃんの芯である、「他人への思いやり」「自分の正義を実行する勇気」を活かしたのは感無量である。それも、ずっと学んでいたお笑いスキルによる解決だけあって感動しかない。キャラも確立し、クラスのみんなにも親しまれて全てが解決する。

 

こんな感じで、たまちゃんの、たまちゃんによる、たまちゃんのためのストーリーだった。総括すると、大団円でしっかりとした説得力があったのが大きかった。友崎視点が丁寧だからこそ誰もが納得のいく「終わり良ければ全て良し」になり、好印象で終わったのはポイントが高い。

あと、これまでは友崎自身が自分の課題を解決しようと躍起になるのがパターンだったけど、今回のいろんな人の助けを借りて他の人を助けるっていう展開は大きな成長を感じられて感慨深い。

 

 ②友崎から見た魔王・日南の悪意

教室での紺野への制裁シーンこそ、このラノベが最高傑作たる所以である。

ラノベ史上に残る伝説のシーン。

全てを掌握し、とてつもない伏線回収により読者の予想をも操った全能感はヤバいとしか言いようがない。

分かりやすい衝撃は伏線回収だけど、教室内での日南のセリフや態度、その全てが紺野への制裁として計算しつくされていたのは超人的であり、だからこそ友崎の魔王評がぴったりなのである。

 

まず、制裁に入る前に、たまちゃんが男といることがバレたことについて。

日南は優鈴と中村に学校外で会わないように言っていたけど、これがそのまんま友崎達の失態になるのである。正直、この伏線回収だけでも鳥肌モノ。ただ、こんなものは魔王の序の口であった。

 

制裁での伏線回収のメインは、女王への反逆者・秋山の利用と、優鈴&中村のラブカップルで紺野に恋の敗北を叩きつけるもの。

こんな1文では表しきれないが、何より自分がぶったまげたのは優鈴・お手製のティッシュカバー。この伏線回収は、自分がこれまでに味わったあらゆる作品の伏線回収の中で断トツの衝撃であった。

 

まとめると、「日南さん、マジ、魔人かよ・・・」になるが、今回は友崎視点が多かったのが面白さの隠れた要因かなって思う。教室でのシーンは、友崎がある種の解説役になっていたけど、ものすごく自然で臨場感がスゴい。心理描写は上手いし、これまでの成長から友崎が解説役なのも腑に落ちる。

ずっと素の日南を知る友崎だからこそ誰よりも日南の悪意を理解できるって自然と読者が受け入れられる。

 

そして、今回の話で秀逸だったのは、問題解決において、「たまちゃんを変えずに周りを変えたい・日南」と「たまちゃんに変わって成長して欲しい・友崎」っていう対立構造。

3巻でも菊池さんへの告白を巡って対立があったけど、今回は日南の内面に迫っていてエモい。

日南の過去に何かあったのではないかと予想させて最高。

実際、今回の友崎が日南との出会いを思い出し、日南自身が『最初は完璧ではなかった』って言っていたのを思い出すシーン。

実は日南も過去に自分の思ったことをそのまま言い過ぎてたまちゃんみたいな孤立に陥り、そこから今のスーパー・仮面少女が生まれたのではないかって思わせた。日南自身が自分を曲げて変わってしまったからこそたまちゃんには正義を貫いて欲しいと思い、それが今回の魔王降臨に至ってしまった・・・これは個人的な憶測だけど、今後、日南の過去に迫ることを期待したい。

 

誰ルートになるのか?

結論から言うと菊池さんルートの可能性が高いのかなって思う。今までの天使描写はネタキャラな感じがあったけど(某青春ラブコメの戸塚を彷彿させる)、ガチ恋で天使にしか見えなかったっていうのは後出しでも納得できる。

個人的に印象的だったのは、水沢の策略で菊池さんと二人っきりで下校したシーン。後から、「何を話したのか覚えていないけど、心が暖かったのは確か」って言っているのはもうガチ恋じゃん。まあ、僕は女の子と話して帰ったことすらないからよく分からないけど・・・というか、女の子と一緒に歩くって、風俗で見送られる時ぐらいしかないし・・・。

 

閑話休題。今回の友崎の恋愛面において水沢が超キーパーソンだった。菊池さんへの恋心に迫ったのも水沢だったし、何よりもラストシーン。友崎に日南への思いを聞くのは痺れた。

結局、あやふやに終わったけど、やっぱり友崎に日南への恋愛感情はないんじゃないかなって思う。だからこそ、僕は菊池さんルートを推すんだけど。

 

何となくだけど日南に対しては、恋愛感情とは別ベクトルのものに思える。

リア充を目指すためにいろいろ教わり、「この世界が捨てたもんじゃない」ってことを心から納得するために超えなければならない師匠的な存在が強い。だからこそ、今回のラストで「もっと深く理解したい」と言ったのだろうし、日南と結ばれるのは分不相応な感じがあって納得しにくい。日南の相手は水沢の方がお似合いだし、今回で水沢も成長してこれから日南の本性に近づけるといいなって思う。

 

 

 

今さらだけど、恋愛経験ゼロの僕がラブコメの展開について語るって滑稽すぎる・・・。

 

 

まぁ~、語りたいところはこんな感じ。最初に言ったことの繰り返しになるけど、とんでもなく面白い最高傑作だった。読めば読むほど、話の構成が緻密で最高すぎる。無駄なキャラや描写が一つもない。伏線回収が1番分かりやすいけど、友崎が関わった人や事の全てが彼の成長に繋がっていて、だからこそ、とてつもなく面白い。

 

実際、この感想記事の文字数は何と3000字である。大学の1000字のレポートでさえコピペをしまくる僕がこんだけ書けるって、面白かったことの何よりの証である。

 

正直、語り足りないところはまだあるけど(水沢の深堀りや、友崎の成長について)、とりあえず今回はここまで。

最後まで読んでくれた人がいたらありがとう!!!

今後も付き合ってもらえると嬉しい。